ニュースではわからない、西日本豪雨で被害を受けた広島のリアルな状況報告




ニュースで日に日に死者の数が増している西日本豪雨の被害。

西日本豪雨の範囲は広大で、被災した都府県の多さ、増えて行く死者や避難民の数がその被害の大きさを物語ります。

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ニュースからはわからない西日本豪雨の被災地でリアルに起こっていることとは?

 

私の実家も被害を受けた1つの市町村です。広島市の安佐北区口田南というエリアで、山の斜面に位置する住宅団地。

川を挟んだ向こう側の安佐南区は4年前の土砂災害のときも約70名の方が命を落としました。

安佐南区とは地形も似ていて、自分の実家が被害に合っていてもおかしくない状態。
被害が大きかったエリアで幸い私の家族は無事でしたが、今回の土砂災害も人ごとには思えません。

東北大震災のボランティアに行った時に地元の人が口にした印象的だった言葉は、「うちは車や家が流されただけで幸運だった、家族は無事だったから。」というもの。

今回の豪雨で、兄のマンションは1階が浸水、従兄弟の所有する車は完全に浸水し、2台の車を廃車にしなければいけなくなりました。知り合いで非難市内と行けない人もいますが幸い命はみんな無事でした。

ニュースでは、倒壊した建物の数、なくなった人の人数、交通網の復旧状況が放送されています。

でも、数字ではない現地で過ごしている母親の話を聞いて、リアルな被災地の様子、生活はどうなっているのか?リアルな声をシェアしたいと思います。

自分の生まれ育った町、過ごした地元にもし災害の被害が起こったら?と思って読んでほしいです。

自分の育った町の被害はひどく景色が変わり果てていた

日本中で甚大な被害をもたらしている西日本豪雨。
地元広島を離れているため、私自身は被害は受けませんでしたが、映像を見て変わり果てた町の様子が信じられませんでした。

西日本豪雨の生々しい被害の状況

近所では3人の方がお亡くなりになりました。誰に起こってもおかしくない状況で、人ごととは思えません。いつも通っていた近所の道路は分断されて今も通れず、泥かきのボランティア作業が連日行われています。

集中的な豪雨で母親の身長ほどもある160cmもの高さの土砂が流れ込み、一気に地元の町を沈めました。

 

豪雨から1週間経っても広島県内には断水中のエリアはたくさんある

1日で1000mm以上という想像を絶する集中豪雨で、山の中に作られていた多くの砂防ダムが決壊。その結果、雨だけでなくダムにたまっていた土砂までもが流れ出し、麓の集落に多大な土砂災害をもたらしました。

小屋浦地区では砂防ダム下流の地域の1800人が住むほぼ全域が土石流に覆われ、8人もの住民が命を奪われました。

山肌を削った泥水の威力は大きく、道路や橋を分断させ多くの人々が生き埋めになってしまったり、現在も多くの行方不明者が出ています。

 

とっしー
生活用水の根源である貯水場が壊れているから、水が届かんのんよ。土砂で浄水場の水も泥だらけになって、綺麗な水を作れない状態。
呉では、生活用水の送水がストップし、豪雨が降ってからお風呂に入れていない人がたくさんおる。
交通網が分断されて断水しているエリアでは、支給されるペットボトルの水を待つしかないけえ大変よ。

 

交通網がストップしており復旧作業の見通しも立っていない

実家の最寄り線である芸備線も運行がまだストップしておらず通勤や通学にも支障が出ています。
学校は、避難所になっているという近くの口田小学校では、体育館が避難所になっており、まだ授業が再開のめどがたっていません。

  • JR西日本は9路線の運転見合わせが1ヶ月以上に及ぶ見通しと発表
  • 各地で線路内に土砂が流れ込んだり、変電所が壊滅
  • 線路や踏切が大量の土砂で埋まっている
  • 実家の沿線の芸備線狩留家駅付近では橋桁が崩壊
  • 重機や建設資材の運搬も道路が土砂で覆われているため運搬が困難

 

豪雨がやんだからといって電車やバスの路線がすぐに復旧できる見通しがありません。ライフラインである交通網が復旧するのにもかなりの時間が必要そうです。

 

とっしー
橋が決壊し、救助に行けないエリアもあるんよ。
赤ちゃんがおってみんさい、大変じゃけえ。
広島市から呉に行くまでの道路、呉線の電車が止まっとるけえみんなフェリー待ちに長蛇の列をつくっとるんよ。

食品がお店で手に入らない

被災地では、お店に行っても今はまだまだ品不足が続いています。

とっしー
水をいっぱい買って、災害用に備えたいけどたくさん買い占めるのも気が引けるんよ。

ボランティア受け入れは整備が整っていない

人では足りていない、復旧しなければ行けない所は山の様にあります。

でも、ボランティアの受け入れ態勢がまだ整っておらず、ボランティアがなにもできないまま帰って来てしまうケースも少なくないそうです。

東日本大震災の時も問題になりましたが、ボランティアが来るという事はその分食糧や、交通にかかる燃料、住む場所を確保しないといけません。

そういったライフラインが一番必要な被災者の重荷にならないか?受け入れ態勢は整っているのか?事前の確認が必要です。

随時、ボランティアの受け入れ先や人手が欲しい情報があれば伝えていきたいです。

母親は、地元の社会協議所が主催するボランティアに参加しています。

当日、集合場所に向かい10人グループになって、山からの土砂で道路が通れなくなったエリアの泥かき作業をしているそう。
でも、35度を超える炎天下の作業は想像以上にキツく、60歳を超える母親は1時間ももたなかったと言います。

できる事は寄付・現地にボランティア参加・ふるさと納税

今回の話を聞いて、県外在住者でも協力できる、今一番必要な事はなんなのかと訪ねた所、寄付ではないかと母親は言いました。

友人の金子君が豪雨災害への支援というブログから、自分の意志に合った寄付を呼びかけていましたので紹介します。

ふるさと納税を利用した地方自治体への寄付

故郷チョイスでは、2018/7/13にち現在35000万円の寄付が集まりました。

それぞれ思い入れのある場所や被害が大きい地域の地方自治体に善意がそのまま届けられます。

yahoo基金

yahoo の支援金基金サイト

様々な災害支援をする民間団体の中から、使い道や考え方に共感できる寄付先が選べます。

クラウドファンディング

 

西日本豪雨の被害に注目、認識し、県外からでもできる事をやっていく

西日本豪雨の被害は日本全国に及ぶほど広大で、これからの復興も時間がかかりそうです。

実家がある広島の様子をお伝えしましたが、全ての市町村の状況を把握するのは難しく、地元の様子から他の地域で被災した人の想像を絶する苦労に思いを馳せます。

現役時代に広島県民を勇気づけ、一致団結させてくれた黒田投手。

自分も広島にいないなら、いないなりにできる事をやっていきたいと思います。

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なおメシ

フリーランス料理人林直子です。NZへの留学経験から、和食や寿司が世界中の人を喜ばせることを体験し、料理人を志す。 広島、金沢の日本料理、寿司割烹のお店で修行。 全国各地、オーストラリア、ニュージーランド、ギリシャで就業経験を経て、フリーランスの料理人になる。 各地の食材を生かした料理を作りながら、ケータリング、合宿料理、野外イベントなどで料理を振る舞う。レシピ開発や、SNS運用も承ります。 趣味は、キャンプ、登山、ウクレレ、各地の混浴露天風呂温泉めぐり。




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フリーランス料理人林直子です。NZへの留学経験から、和食や寿司が世界中の人を喜ばせることを体験し、料理人を志す。 広島、金沢の日本料理、寿司割烹のお店で修行。 全国各地、オーストラリア、ニュージーランド、ギリシャで就業経験を経て、フリーランスの料理人になる。 各地の食材を生かした料理を作りながら、ケータリング、合宿料理、野外イベントなどで料理を振る舞う。レシピ開発や、SNS運用も承ります。 趣味は、キャンプ、登山、ウクレレ、各地の混浴露天風呂温泉めぐり。